[解説]解明に限界、自ら点検を
年金記録漏れ問題への対応に追われる政府は、該当者不明の5095万件の照合に加え、原本の記録と、社会保険庁のコンピューター上の記録との食い違いという新たな課題を抱えた。
コンピューター上の記録は以前から、相当数の間違いがある可能性が指摘されてきた。調査はそれを裏付けており、厚生労働省幹部は「予想よりもパーセントのけたが一つ多かった」と厳しい表情だ。
記録の食い違いは、年金記録の信頼性にかかわる。社保庁のずさんな管理体制は厳しく批判されるべきで、政府は着実に対策を進めなければならない。
ただ、政府の調査だけで、実態を完全に解明するのは難しいのが現実だ。年金の受給者と現役加入者も「ねんきん特別便」の活用などで記録を点検し、自ら年金を守ろうとする姿勢がこれまで以上に必要になる。
社保庁もこれまでのずさんな対応の反省を生かし、相談体制の強化や丁寧な説明で記録点検に全力を挙げることが不可欠だ。(政治部 松永喜代文)
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