This link has been bookmarked by 1 people . It was first bookmarked on 30 Oct 2008, by kiyoshi OHTO.
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30 Oct 08
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記録を取ると落ち込んだ気持ちから立ち直りが速いという心理実験があります。
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私自身の解釈としては、人がネガティブな経験で落ち込むのは、二度とそういう目に合わないようにしようという生物の本能のようなものだと思っています。つまり、ネガティブな事件のことを記憶に留めておこうとするわけです。しかし、落ち込みから回復するには忘れるのが一番いいので、脳に、「もう書いておいたから、覚えておかなくていい」とメッセージを送ることで、忘却を早めることができると思っています。
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GTDの「書き出して頭をスッキリ!」に似ていますね。
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書き始めれば、ほかにもその相手が過去にしてきた、腹の立つ対応が思い出されるので、「以前もこうでしたよね。御社の管理体制はどうなっているのでしょうか」などと洗いざらいぶちまけます。そうしたうえで、そのメールを送信せずに、草稿箱に入れてしまいます。こうすることで僕自身はスッキリしますし、それでいてその相手は、怒り心頭のメールを受け取って傷つくこともない。草稿箱には「送らずに終わったメール」が何通かあります。
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「直属の部下が頑張っているんだけど、ミスをしてしまった」という言葉で説明できる事柄が、「怒り」(などの負の感情)の原因になっていると考えます。この「直属の部下が頑張っているんだけど、ミスをしてしまった」と言語化するのがポイントです。私たちはよく、感情というものを、「言葉で説明しても意味のないもの」「論理的でないもの」と考える傾向があるのですが、言葉で説明できることが感情を作り出してしまう、と「論理療法」的には考えるのです。
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怒りなどの感情が実際に燃え上がってしまったら、その直接の原因になっていることを言葉でいったん説明し、その言葉で説明された「原因」をどうやって取り除くことができるかを、また文章で表現します。この表現が適切であれば、怒りは静まると説明します。こうやって説明するとややこしいですが、やっていることは、わりと単純です。問題はむしろ、言葉で説明しても感情は動かせないという私たちの思い込みが強いため、この思い込みを払拭できるかどうかが、この療法の正否を握る鍵になります。
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共通点とは、「書き出す」というやり方であること。それから、自己完結的なため、火に油を注ぐ結果になる怖れがない点です。腹を立てたなら抗議をしたり、自分の言い分を相手にはっきり伝えることが必要な場合ももちろんあるでしょう。しかしそれは最終手段です。いつもいつもそのような手段に訴えていては、心が休まらなくなってしまいます。
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社会心理学者がよく指摘するとおり、私たちは「演技と現実の区別を忘れる」動物です。
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