こうした中、興味深い動きを示しているのが日本の個人投資家たちです。ドル円レートが下落傾向を強めた2月28日以降、個人投資家は、ヘッジファンドとは逆にドル買い(円売り)を強めています。たとえば、外国為替証拠金取引を取り次ぐ外為どっとコムが公表する「外貨ネクスト売買比率 」によると、ドル円レート取引のうちドル買い円売りの取引の割合は、2月当初は7割程度ですが、3月1日は9割近くまで上昇しています。
ドル円レートは、今年に入ってから1ドル=119円から121円の水準で取引されていました。この水準は、過去数年を考えると、かなりドルの割高感が強いものであり、高金利を狙ったドル買い意欲が強い個人投資家でも、さらにドル買いを進めるには躊躇していたと思われます。しかしドル円レートが一気に116円台まで下落したことで、個人投資家は、新たなドル買い円売りを仕掛けたと推察されます。
日本銀行が3月1日に発表した2月28日のドル円取引の売買高は、252億ドルと約3年2ヶ月ぶりの高水準となりました。おそらく、海外の投機筋のドル売りと、日本の個人投資家のドル買いの取引がぶつかり、売買高が膨らんだためと思われます。今後もドル円レートは、不安定な動きを示すのかもしれませんが、それは海外投機筋と日本の個人投資家のぶつかり合いの姿を映し出したものかもしれません。
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