通信事業者が端末開発の主導権を握り、端末メーカーは通信事業者が示した仕様や搭載機能に従い、端末を企画し、通信事業者に納入するというわが国特有のケータイ開発スタイルが、ケータイの没個性化にさらに追い討ちをかけてしまった。販売店店頭を見渡せば、数え切れないほどの端末ラインアップが並びながらも、いずれも同じような形状で、個性に乏しい端末ばかりである。
この件を通信事業者と端末メーカー双方に話を伺いに行った所で、通信事業者は「端末メーカーの努力が足りない」というし、一方の端末メーカーは「提案したものもことごとく却下され、最終的に作りたかった端末が実現できない」とコメントする。すでにお互いに責任の押し付け合いという悪状況に陥ってしまっているようだ。
こうした端末ばかりのわが国で、果たしてユーザーは既存のケータイ端末にどれほど満足しているのだろう。必要十分の機能が備えられているものの、「とても気に入ったから長く使いたい」と思うような端末がどれだけ存在するだろうか。こういった、国産既存端末への漠然とした不満も、ユーザーがiPhoneに対して期待感を強める追い風になっていることは間違いないだろう。
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