というのは平川くんも指摘していたように、この金融という商売は「自己評価が異常に肥大する」という人間の治癒しがたい傾向を基盤にしてはじめて成立するものだからである。
サブプライムローンというのが今回の直接の火種であるが、これは要するに「払えない借金の証文」に「今は無理だが、未来の私には払えるんじゃないか」という「錯覚」によってハンコを捺させるシステムである。
「未来のオレ=ほんとうのオレ」は今のオレより「金がある」ということを信じることのできる人間だけが身の丈に合わない借金をする。
これは古今東西を問わず「借金の定法」である。
つまり、サブプライムローンというのは、現にたいへん低い社会的評価しか受けていない人たちを対象に、「あなたへの外部評価は不当に低く、ほんとうのあなたはもっと高い評価を受けて然るべきであり、必ずや受けるであろう」という悪魔の囁きをもたらすことで成功したシステムなのである。
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